【名作文学と音楽(30)】拍子もなく旋律もなく、ばらばらの音のつながり グリルパルツァー『ウィーンの辻音楽師』、徳田秋声『老音楽家』
2025/01/08/07:00
何年か前に徳田秋声(1871~1943)の年譜を見ていたら、1906(明治39)年のところに、『老音楽家』を雑誌『文芸倶楽部』に発表したと書いてあった。題名に興味を誘われ、この作品が収められた『秋聲集』(1908年、易風社刊)を国立国会図書館のデジタルアーカイブから引き出して読んでみると、以下のような内容だった――。