埼玉新聞

 

涙の別れ、39年の歴史に幕…埼玉・小川の東小川小学校、最後の卒業式 一緒に過ごした仲間を忘れないで

  • 在校生、教職員、保護者らに見送られ、卒業証書を抱え退場する卒業生=24日、小川町東小川2丁目の東小川小学校

 小川町立東小川小学校(須郷聖子校長、児童数65人)は24日、最後の卒業式を行った。今月末で39年の歴史に幕を閉じ、4月から小川小に統合される。

 同校は1981年に開発された東小川住宅団地内にある。83年4月に開校、当時の児童数は108人。住宅団地の開発が進むに伴い、児童数も増加。93年のピークには628人の児童が在籍。その後、時代の流れで人口減少、少子高齢化が進み、児童数も徐々に下降線をたどった。3年前から小川小との統合が検討されてきた。これまでに2116人の卒業生を送り出している。

 閉校に伴い東小川小の児童は4月からスクールバスで通う。

 最後の卒業生は15人。卒業証書授与式では一人一人が「(6年間)友達、思いやり、礼儀の大切さなど、さまざまなことを学びました」「(中学では)部活や勉強を頑張ります」などと、感謝や誓いの言葉を述べた。

 須郷校長は「(コロナ禍で)制限がある中でしたが、皆さんの頑張る姿は下級生の良き手本となり、いつも周りの人たちに感動を与えてくれました。皆さんの心のふるさと東小川小、すてきな校歌、一緒に過ごした仲間のことを忘れないでください。この学校で過ごしたことをしっかり胸に刻み、卒業生として誇りを持ち、中学校でも活躍してください」などと式辞を述べた。

 この後、卒業生と在校生が「別れの言葉」を交互に掛け合い、最後に卒業生が「6年間ありがとうございました」と一礼、在校生、教職員、保護者らに見送られ、たくさんの思い出が詰まった学びやに笑顔と涙で別れを告げた。

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