埼玉新聞

 

5歳男児が死亡…「しつけ」がエスカレートして後頭部たたきつけられる 叱責する母親ら、何回も投げ飛ばす

  • 5歳男児の遺体が見つかった住宅=6日、本庄市本庄

 本庄市の自宅床下から5歳男児の遺体が見つかった事件で、男児を投げ飛ばして死なせたとして、傷害致死容疑で県警に再逮捕された派遣社員の母親(30)と、同居する無職の男(34)と無職の女(54)の3人が、男児を日常的に厳しく叱責(しっせき)していたとみられることが捜査関係者への取材で分かった。4人が同居を始めたとされる昨年1月以降、「しつけ」がエスカレートしていったとみられる。

 県警は今年1月18日に自宅1階の和室で母親の長男(5)を床に複数回投げ飛ばすなどの暴行で死なせたとして今月26日に3人を傷害致死容疑で再逮捕。28日午前、3人を同容疑でさいたま地検に送検した。死因は床に後頭部を強くたたきつけられたことによる脳幹損傷で、後頭部の打撲以外、体などに目立った外傷はなかった。

 一家に関しては昨年夏ごろから、市内の飲食店で長男が食事を与えられず長時間正座させられ説教を受けている様子が目撃され、店主が昨年9月に市へ虐待を疑う通報をしていた。母親と長男が男、女が暮らしていた借家に移り住んだ昨年1月以降、3人が厳しい叱責を繰り返し、しつけの延長で暴行に至ったとみて県警が経緯を調べている。

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