「天然氷」の切り出しが始まる 埼玉・長瀞 厳しい冷え込みが続き、昨年より5日ほど早く 自然の冷気だけで厚さ14センチほどの氷を形成
2025/01/15/13:25
長瀞町の製氷池で12日、阿左美冷蔵(皆野町)のかき氷に使用される「天然氷」の切り出しが始まった。ここ数日は、氷点下5度前後の厳しい冷え込みが続き、昨年より5日ほど早い作業となった。製氷池2面に清流を流し込み、自然の冷気だけで厚さ14センチほどの氷を形成。透明な氷のブロックは、山林の中でキラキラと輝きを放っていた。
一粒の結晶が大きい阿左美冷蔵の天然氷は、削るとペラペラと滑らかな氷皮が連なり、ふわっとした食感が生まれる。素材そのままの甘さと、蔵元秘伝蜜が好評で、店舗は年間通じてリピーターが絶えない。
関係者たちは、電動カッターで縦70センチ、横50センチほどにカットし、氷ばさみで一枚ずつ引き上げ、トラックで本店の氷室(ひむろ)まで運んだ。作業は2月上旬まで続く。
生産者の阿左美幸成さん(49)は「晴天が続いたため、昨年より出来は順調。地球温暖化が心配されているが、今後も自然の寒さを利用して、できる限り挑戦していく」と話していた。