口当たりはまろやかで、香ばしいチーズとの相性は群を抜いている。カレーがのどを通ると、深みのあるスパイスが鼻を抜けていく。チーズカレー（税別1200円）は、じゃがバターと飲み放題のアイスティーが付く。リピーターも多く、「マイルドで食べやすい」と客の評判は上々だ。

　開店したのは1999年。1日かけて煮込んだタマネギを15種類のスパイスとバターで炒め、水分を飛ばしてペースト状にする。ペーストに煮込んだタマネギを漉（こ）したスープを合わせて再度煮込んでいく。これに23年間、残されているルーを継ぎ足したカレーを提供し続けている。

　店主の瀬谷浩さん（50）は小学生からふじみ野市で育った。高校卒業後、飲食店でアルバイトしていた際、客に紹介された都内の欧風カレー専門店を訪れ、衝撃が走った。「この味を覚えれば生きていける」。4年間の修行を積んだ後、母親の出身地での開業を経て、地元に戻った。

　6年前には川越にフランチャイズの店舗を出店。同市内にカレールーの製造工場も開設した。「街の自慢の店になる」が同店のコンセプト。瀬谷さんは「従業員との意見交換を図り、子どもが大人になっても食べれて、家族で大切な時間を過ごせる場所にしたい」と張り切っている。

【メモ】欧風カレー店「Jam3281・ふじみ野店」

　ふじみ野市うれし野2の5の18スズキビル2階（電話049・264・3099）。その他のお薦めは、ビーフカレー（税別1250円）、チキンカレー（同1200円）など。営業時間は月～金（午前11時半～午後2時半、同6時～同10時）、土・日・祝日（午前11時半～午後3時、同6時～同10時）。第3月曜日定休。