患者にやけど負わせる…無資格でレーザー脱毛の疑い 院長ら書類送検「簡単で誰でもできるかと」/県警
2019/05/10/00:00
看護師などの資格のない従業員にレーザー脱毛施術をさせ、患者にやけどを負わせたとして、県警生活経済課と蕨署は9日、業務上過失傷害と保健師助産師看護師法違反の疑いで、戸田市の皮膚科クリニック「さかい皮膚科」の男性院長(74)=東京都渋谷区=をさいたま地検に書類送検した。施術をした33~58歳の女性元パート従業員4人も、同法違反の疑いで書類送検した。院長は「看護師を募集したが集まらず、レーザー脱毛は簡単で誰にでもできると思ったので施術をさせていた」と供述しているという。
院長の書類送検容疑は、無資格の女性従業員らと共謀の上、2015~17年の間、さいたま市南区の女性=当時(28)=ら女性患者4人に対し、計16回にわたって、レーザー脱毛の施術を行ったほか、15年には適正な施術によりけがを未然に防ぐ注意義務を怠って、無資格の従業員にレーザー脱毛施術をさせ、戸田市の男性=当時(46)=の顔に加療約2週間のやけどを負わせた疑い。
同課によると、16年に被害者の男性から「レーザー脱毛で顔にやけどを負った」との相談があり、県警で捜査していた。県警はこれまでに数回、同医院を家宅捜索し、施術に使われたレーザー脱毛器やカルテなどを押収。15年1月~17年4月までの間、約900人に対してレーザー脱毛施術が行われ、約940万円を売り上げていたという。