埼玉新聞

 

<新型コロナ>埼玉の感染動向、予測しづらい状況 感染対策すれば移動、飲食、観光で拡大せず

  • 新型コロナ、経済活動と両立へ

 初の緊急事態宣言が発令された2020年4月7日の県内の感染者数は17人。県内最多は「第6波」のまん延防止等重点措置中の22年2月5日の7353人で、措置解除後は感染者数は千~4千人台の高止まりの状況が続いている。県感染症対策課は現在の感染者数について「措置解除やワクチン接種が進むなどいろいろな要素が合わさっての数字」とするが、「先週は多かったがここ数日は下がり、感染者数に動きがあって予測しづらい」と話す。

 県は第6波のまん延防止等重点措置期間中に全国で唯一、飲食店の「ワクチン・検査パッケージ制度」を実施。認証店に限り、客のワクチン接種歴や陰性の検査結果を確認することで酒類の提供や人数制限などを緩和した。

 新年度からはコロナ禍で打撃を受ける観光関連事業者を支援するため、観光クーポンの配布や県内宿泊施設の割引などの観光応援キャンペーンを開始した。大野元裕知事は5日の定例会見で「感染防止対策を行った上で移動や観光することが感染拡大の原因になるとは認識していない」と、県内の社会経済活動と感染対策を両立させる考えを強調。飲食についても「(感染拡大の)引き金になってるとは現時点では評価していない」と述べた。

 収束の鍵とされるワクチンは5日までの県内2回目接種率が80・2%、3回目接種率が41・3%。同課は3回目接種について「9月に2回目を打った人の接種も始まり、だいぶ進んでいる。効果を期待したい」と話した。

ツイート シェア シェア