埼玉・男子が全国5位 都道府県対抗駅伝 序盤で流れつかみ、4大会連続で入賞 川口芝東中・小笠原、6区で区間賞獲得 鶴ケ島藤中・植松が4人、埼玉医科大G・川田は7人抜きの快走 全区間で地力の高さ示す
第30回全国都道府県対抗男子駅伝は19日、広島市平和記念公園前発着の7区間、48キロで行われ、埼玉は1区(7キロ)の馬場柚(埼玉栄高)が先頭と46秒差の17位。2区(3キロ)植松遼(鶴ケ島藤中)が区間3位タイの好走で4人を抜くと、3区(8・5キロ)川田啓仁(武蔵越生高出、埼玉医科大G)が6位に浮上。4区(5キロ)大江秀弥(春日部高)、5区(8・5キロ)岸本駿吾(埼玉栄高)も食らいついた。5位でたすきを受けた6区小笠原慶翔(川口芝東中)が区間賞の快走で2位に上がると、アンカー木榑杏祐(埼玉医科大G)も力走して、5位に入った。
■思い描く一番の走り
序盤で流れをつかんだ埼玉が4大会連続の入賞を果たした。6区小笠原(川口芝東中)が区間賞を獲得するなど全7選手が安定して走り抜いた。神山監督(埼玉栄高)は「想定した中で一番の走り。全ての区間で役割を全うしてくれた」と話した。
高校のエース級が集う1区に抜てきされた埼玉栄高1年の馬場がトップと46秒差の17位と上々のスタートを切った。2区植松(鶴ケ島藤中)は区間3位タイの好記録をマーク。優勝した全国中学駅伝でも見せた伸びやかな走りで前を追い、4人を抜かした。
13位でたすきを受けた3区川田(埼玉医科大G)は区間4位タイの快走で7人抜き。「最後まで粘り、得意の形で走れた。沿道の歓声が大きく、楽しかった」と武蔵越生高3年時に走って以来6年ぶりの広島で躍動し、入賞圏内に浮上した。
中盤区間は高校生が粘り強くつないだ。4区大江(春日部高)が9位に順位を落とすも5区岸本(埼玉栄高)が区間6位と好走。「細かなアップダウンで差をつけられた」と得意の起伏コースで存在感を示し、勢いを失わずにたすきをつないだ。
絶対的エースが不在で前評判は高くなかった。それでも最後はアンカー木榑(埼玉医科大G)が粘り強く走り5位と、地力の高さを示した。神山監督は「強い埼玉を背負う意識が浸透している。将来は明るい」と、再び頂点に立つ日は遠くない。