商工会元事務局長の男を逮捕…年金共済の脱退一時金574万円をだまし取る 「不正利用を行って保険会社からお金をだまし取ったことは間違いない」と話す60歳
2025/01/20/08:19
ときがわ町商工会の職員が不正をしたとして懲戒免職処分を受けた問題で、小川署は15日、生命保険会社から年金共済の脱退一時金をだまし取ったとして、詐欺の疑いで、嵐山町勝田、同商工会元事務局長の無職の男(60)を逮捕した。
逮捕容疑は、同商工会が窓口となっていた経営者年金共済に関して、同共済に加入していた被共済者が脱退の意思を示して脱退一時金を受け取ろうとしていたかのように装い、昨年5月17日に生命保険会社に支払いを請求。同月22日に生命保険会社から脱退一時金574万1860円を同商工会名義の預金口座に振り込ませ、だまし取った疑い。
同署によると、昨年8月、県商工会連合会から県警に「ときがわ町の商工会で不正が発覚した。事務局長による多数の着服行為が発覚した」と相談があった。男は「不正利用を行って保険会社からお金をだまし取ったことは間違いない」と容疑を認めているという。同署で使途や余罪を調べている。
男は2017年4月から事務局長を務めていた。同商工会は昨年11月29日付で、ホームページに15年から約9年にわたり約2610万円を着服して私的利用したとして、男と別の職員1人を懲戒免職処分にしたと発表していた。
同町商工会の水谷幸太郎会長は元事務局長の逮捕を受け、「元職員の行為が被害者の方に多大なるご迷惑をおかけしたことを改めて心よりおわび申し上げます。逮捕された元職員には捜査に誠実に対応してほしいと考えております。当商工会としても警察の捜査に全面的に協力してまいります」とコメントした。