加須市は市内の田ケ谷地区の買い物弱者を支援するため、3月中旬から毎週木曜日に、スーパーマーケット丸武（本部・上尾市）の「まるたけ騎西店」による巡回販売を行っている。

　同地域は高齢者の住民が多く、車の運転ができないと買い物が不便な場所。移動スーパーには、市が同支援事業補助金を交付している。高齢者を支え合う仕組みづくりを行っている「田ケ谷くすの木会」も協力。コミュニティーづくりや高齢者の見守りにつなげたいとしている。

　移動スーパーは、軽トラックの荷台に生鮮食品から日用品までの約500品目を積んで、午前10時～午後4時40分、田ケ谷サン・スポーツランドやケアホームぱる（久伊豆神社前）など8カ所を巡回している。販売時間は1カ所20分程度という。

　まるたけ騎西店の江尻庸平店長（41）は「まるたけ騎西店は騎西に店を構えて43年。田ケ谷地区で移動販売をやってほしいと要望があり、地域密着型でやっていくことにした」と話す。

　移動スーパーには3世代が家族で買い物に訪れるなど、なかなかの人気。江尻さんは「ほかの地域からも移動スーパーの要望があるので、今後はエリアを広げたい」と意欲的だった。