J2大宮、きっかけあれば変わる…フットボール本部長就任の原博実氏が一問一答 就任の経緯、決断の理由は
大宮は12日、原博実氏のフットボール本部長就任を発表した。
開幕から3分け6敗と低迷するチームの立て直しを託された原氏は「NTTのときから見ているが、真面目なクラブ。もっと闘志が表れるシーンがあってもいい。何かきっかけがあれば変わる可能性がある。そのきっかけをつくってあげなきゃいけない」と就任への意欲を口にした。
西大宮サッカー場で全体練習を行ったチームに合流し、練習後は新里や三門と話し込む一幕も。「大宮の強みを出すために、シンプルに整理すること。迷いがない形で試合を迎えられるようにしていきたい」と16日の千葉戦を見据えた。
霜田監督と再びタッグを組むことについては、「いろいろやってきた仲間ではあるが、監督が思い描いていることに対して、起きている現象をはっきり伝えて、彼が迷っているのであれば、自信を持って戦える後押しができれば」と話した。
原氏の就任を歓迎する霜田監督は「修羅場を一緒にくぐってきた人。今は大宮の本部長と監督という関係なので、どうやって大宮を強くするかしか考えていない。昔話はいくらでもあるが、浸っている場合ではない」と前を向いた。
クラブに辞意を伝え、慰留されたとみられる経緯については「僕のことを信じてくれる人がいるのであれば、僕がファイティングポーズを取らないと、選手を鼓舞することもできない。まだまだ戦うつもり」と続投への意欲をにじませた。
■原博実本部長一問一答
全体練習を見守った原氏がフットボール本部長就任の抱負を語った。
―就任の経緯は。
「実際に話をしたのは昨日(11日)。今週の練習が始まるタイミングで来た方がいいと本能的に感じたので、明日から行きますという感じ」
―決断した理由は。
「(3月でJリーグを退任して)今後どうするか考えていなかった。困っているチームから必要とされ、協力してほしいと言われたのが一番のモチベーション。そういうふうに言われるのがうれしかった」
―チームに合流して何を話したか。
「選手には自分に何ができるか、何をやらないといけないか考えてほしいと言った。練習を見せてもらってコミュニケーションを取りながら、少しでもいい方向に行くようにやりたい。霜田監督とはまだあまり話をしていない」
―期待されること。
「トップチームをいい流れにしてあげることが最優先課題。多くのチームを客観的に見ていたので、大宮の良さ、足りないところ、思っていたことはある。一つずつ変えていければいい」
―チームの課題。
「去年から終了間際の失点だったり、失点すると急に自信をなくしてしまう。踏ん張りどころ、集中しなければいけないところが崩れている。やれることはいっぱいあると感じる」
―すぐに勝てるようになるものか。
「簡単ではない。開幕戦で(横浜FCと)引き分けていても変わった。横浜FCは負け試合を勝ってがらっと変わった。待っていてもできないので、自分たちで変えていかないといけない」