先駆的な街が誕生!完成した「浦和美園Eフォレスト2021」のすごさとは 電力集約、融通し合うことも
2022/04/17/00:00
さいたま市緑区の浦和美園地区で整備が進められてきた住宅地「浦和美園Eフォレスト2021」の完成を記念して16日、まちびらきセレモニーが行われた。同市と住宅事業者など4社が連携して、脱炭素社会の実現に向けた先進事例として取り組んできたプロジェクトで、街区内全51邸の整備が完了した。
同街区は、再生可能エネルギーの地産地消や住民同士のコミュニティー形成を目指す「スマートホーム・コミュニティ」のモデル事業として整備が進められてきた。街区内の各戸に設置された太陽光パネルで発電した電力を「チャージエリア」と呼ばれる場所に集約し、各戸に再分配、停電時などにも融通し合うことができる仕組み。電力が余った場合には蓄電池や電気自動車に充電され、効率的にエネルギーを活用する。また、街区内には「コモンスペース」と呼ばれる共有エリアが設けられ、植栽管理などさまざまな活動を通じて地域コミュニティーの醸成を図る。
まちびらきセレモニーには、開発に携わった中央住宅(越谷市)、高砂建設(蕨市)、アキュラホーム(東京都新宿区)、太陽光パネルなどのエネルギーシステムを手がけたループ(東京都台東区)の関係者や、さいたま市の清水勇人市長らが出席。同街区では多くの入居者がすでに暮らしており、地域の住民らも駆け付けた。
中央住宅の品川典久社長は「今後もこうしたまちづくりを通じて、エネルギー問題の解決に貢献していきたい」とあいさつ。清水市長は「民間事業者と連携して、このような先駆的な住宅街区を全市的に広げていければ」と話していた。