埼玉新聞

 

高3コンビニ店員に称賛 来店男性に電子マネーを販売せず助言、詐欺阻止「聞いたことがある手口だと」

  • 新井誠署長(右)から感謝状を贈呈された渋谷嶺さん(中央)とセブンイレブン坂戸塚越店オーナーの南川稔さん=18日、西入間署

 詐欺被害を未然に防いだとして、西入間署(新井誠署長)は18日、コンビニエンスストア「セブンイレブン坂戸塚越店」とアルバイト店員渋谷嶺さん(17)に感謝状を贈呈した。

 同署などによると、3月22日午後6時ごろ、高齢男性が来店し、7万円分の電子マネーを購入しようとした。男性は渋谷さんに「使い方が分からない」などと話したため、詐欺を疑った渋谷さんは電子マネーを販売せず、男性に警察へ相談するよう助言。その後、男性は同7時ごろ、妻と共に同署を訪れ、だまされていたことが分かった。男性はパソコンでインターネットを使用中、個人情報流出の警告画面が表示され、指定の番号に電話したところ、外国人らしき人物から電子マネーを購入するよう指示されたという。

 4月に県立鶴ケ島清風高校3年生となった渋谷さんは、同店で1年ほど前からアルバイトをしている。「聞いたことがある詐欺の手口だと気が付き、だまされているのではないかと思った。いつも店に来る顔見知りのお客さんなので、被害に遭わなくて良かった」と胸をなで下ろす。新井署長は「若い方が勇気を持って声をかけ、被害を食い止めていただいた。素晴らしい」と行動をたたえた。

ツイート シェア シェア