埼玉新聞

 

注目の埼玉・熊谷のスポーツ施設“さくらオーバルフォート”なぜ成功できた 視察した沖縄県「圧倒された」

  • 埼玉パナソニックワイルドナイツの飯島均ゼネラルマネジャー(右から3人目)から説明を受ける沖縄県の関係者ら=15日、熊谷市上川上のさくらオーバルフォート

 沖縄県文化観光スポーツ部の一行が15日、熊谷市上川上のスポーツ複合施設「さくらオーバルフォート」を視察した。同県は県営公園内にサッカーなど多目的スタジアムの建設構想を持っている。

 同施設のあるエリアは、ラグビーワールドカップ2019の会場となった熊谷スポーツ文化公園内の熊谷ラグビー場に隣接。県ラグビー協会が県から許可を受け、管理棟や宿泊棟を建設し21年9月から埼玉パナソニックワイルドナイツの本拠地となった。行政、民間、地域が連携した国内初の複合施設の成功事例として注目を集めている。一行らは、ワイルドナイツのクラブハウスが入る管理棟、熊谷スポーツホテル、熊谷ラグビー場内などを見学。その後の意見交換会では、県などからワイルドナイツの本拠地移転の事業スキームや調整過程などの説明を受けた。

 飯島均ゼネラルマネジャーは15年から始まった構想計画を振り返り「当時は意見のぶつかり合いだったが、それぞれが熊谷をよくしたいという共通認識があり、人と人とのつながりで前進できた。今後も連携を図って地域を盛り上げたい」と語った。

 現在、同エリア周辺にはシェアサイクルショップや整形外科クリニックが整備され、新たな魅力も加わっている。沖縄県文化スポーツ部の宮城嗣吉部長は「模範的な施設に圧倒された。ここに至るまでの経緯や苦労された点などをしっかり把握しスポーツ施設の整備に生かしたい」と話していた。

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