【速報】川越市長選 元裁判官の森田氏(42)が初当選 初の女性市長 人口35万人、中核市のリーダーに16年ぶり新顔
2025/01/26/23:30
任期満了に伴う埼玉県川越市長選は26日に投開票が行われ、無所属新人で、元裁判官の森田初恵氏(42)が初当選した。元県議の山根史子氏(40)、元市議の樋口直喜氏(41)、元市議の小野沢康弘氏(70)は届かなかった。
森田氏は、企業誘致による財政基盤整備、学校給食費の無償化、高齢者の足問題対策などを訴えて戦った。同市初の女性市長で、人口35万人、中核市のリーダーに16年ぶり新顔が就く。
▷開票結果(開票率100%)
森田 初恵 33135
山根 史子 25959
樋口 直喜 24714
小野沢康弘 12547
〈敬称略〉
■「市民のための地方政治を」森田初恵氏の横顔
「市民の、市民による、市民のための地方政治をすることが信念だ」。15年間に及んだ裁判官を2024年6月に退き、初の選挙に打って出た。
前回市長選の結果に触れ、「次は自分だ」と考えた。「企業誘致を行い財政基盤を整える。学校給食費を無償化し、高齢者の足の問題をカバーする」と政策の青写真を描く。
大学在学中から司法試験の勉強を始めた。口述試験に落ちた時には漫画喫茶で大泣きした。次の年に最終合格したが「1年間は先が見えず不安だった。貴重な体験だった」。裁判官時代は、医師らが散弾銃で射殺されるなどした立てこもり事件の裁判にも携わった。「被害者遺族の痛ましさ、在宅医療の素晴らしさと大変さ、被告人の孤立の問題が詰まっていた」と語る。
市内の農家に育った。ひたむきに働く祖父母の姿に「こつこつと努力し、人と誠実に渡り合う姿勢を身につけた」と振り返る。「川越市民のソウルフード」という、しょうゆの焼き団子が好物。夫と長男、長女、次女の5人暮らし。
=埼玉新聞WEB版=