埼玉新聞

 

変だ!県道の中央を歩く男性が 歩道に案内も「そっちには行かねぇ」…なだめて保護した男性の正体は

  • 感謝状贈呈式で、左から門井幸夫署長、長谷川大生さん、鈴木一成交通課長=12日、武南署(提供写真)

 武南署は、道路の中央を歩く高齢男性を保護した川口市赤井の市立特別養護老人ホーム・サンテピア職員、長谷川大生さん(25)に人命救助功労者として感謝状を贈った。

 長谷川さんは1日午後5時過ぎ、バイクで帰宅途中に同市桜町の県道の中央を歩く高齢者男性を発見。「足取りはしっかりしていたが、ど真ん中を歩くのは変だった」と長谷川さん。男性に声をかけ、手を取り歩道に案内。名前と住所を尋ねたが、男性は「うちの母ちゃんが…」と別の話を繰り返すばかり。男性を放置しておけないと判断した。

 「俺はそっちには行かねぇ」と言う男性をなだめ、近くの交番へ。警官は不在だったが、長谷川さんの連絡で15分後にパトカーで男性警官2人が到着。それまで、男性に「お話ししましょう」などとと声をかけ寄り添った。

 長谷川さんは深谷市出身。浦和大学で福祉を学び、サンテピアで高齢者介護に就いて4年目。この経験が生きた。長谷川さんは「役に立てて良かった」と話している。

ツイート シェア シェア