埼玉新聞

 

倒れていた男性を救急搬送、身元分からず 済生会川口総合病院に入院「心当たりある人は連絡を」

  • 身元不明の「済生太郎」さん(済生会川口総合病院提供)

 記憶を失った高齢の男性が、川口市西川口の済生会川口総合病院に入院している。同病院では男性の身元が分からないため、「済生太郎」という仮の名前で患者登録し、治療を行っている。同病院は「心当たりのある人は連絡をしてほしい」と市民の情報提供を呼び掛けている。

 同病院によると、男性は8日午後1時25分ごろ、川口市柳崎の入浴施設「健康ランド武蔵野」の駐車場内で倒れているのを通行人が発見。同施設従業員が119番した。男性は救急車で同病院に搬送されて心原性血栓症と診断され、入院して治療を受けている。

 同病院は警察とも相談の上、「後頭部に擦過傷があるが、衣服の状態などに不自然な様子はなく、事件性はない」(木幡寿安全担当部長)と判断した。

 男性は駐車場で見つかった際、意識はあるが言葉が出ず、会話ができない状態。入院後も意識はあるが、会話ができず、記憶がない状態が続いているという。

 所持品から、同日午前11時21分に同施設に入館したことが判明。小銭のほか、部屋のものとみられる鍵1個と自転車の鍵などを所持していた。防犯カメラを照合して、男性が乗ってきた自転車を特定したが、身元判明にはつながらず。半分ぐらい吸い終わったたばこのケースとライターがあった。

 問い合わせ、情報提供は同病院医療安全管理室(電話048・258・8430)へ。

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