埼玉新聞

 

「聖地」大宮盆栽村にぎわう さいたまで大盆栽まつり、3年ぶり開催 愛好家の展示や山野草扱う市も

  • 通り沿いに立ち並ぶ店でさまざまな種類の盆栽を楽しむ来場者=3日、さいたま市北区の大宮盆栽村

 さいたま市北区の大宮盆栽村などで3日から、「大盆栽まつり」(同実行委員会主催)が始まった。晴天の下、「聖地」として知られる大宮盆栽村の通り沿いに、盆栽や盆器、山野草などを扱う市が出店し、買い物を楽しむ人でにぎわった。

 大盆栽まつりは新型コロナウイルスの感染拡大で過去2年は中止となっており、3年ぶりの開催。例年より出店数を制限するほか、式典など一部のプログラムを中止とするなど感染症対策が取られた。

 会場周辺では並べられた盆栽を見ながら、来場者は気になった盆栽を手に取ったり、手入れの仕方を熱心に聞いたりしていた。通り沿いでは、市民愛好家や市立植竹小学校の児童が制作した盆栽も展示され、足を止めて作品を楽しむ人の姿も見られた。市内から訪れていた江角久美さんは「自分では育てていないけれど、毎年見るのを楽しみに来ている。今年は久しぶりに開催されて良かった」と話していた。

 市内から訪れていた川口正進さん(31)、美月さん(28)夫妻は、3月に市内の商業施設で開かれた販売会で興味を持ち、初めて大盆栽まつりに足を運んだという。「初心者でも育てられると聞いて、真柏の盆栽を購入した。長く楽しめるのが盆栽の良いところ。これから育てていくのが楽しみ」と話していた。

 まつりの実行委員長で盆栽園「藤樹園」の浜野博美さん(84)は「普段は少し入りにくい雰囲気の盆栽園だが、大盆栽まつりでは表に出てお客さまとコミュニケーションを取ることができる。育て方を説明するなどさまざまな会話を通じて盆栽を楽しみ、大切に育ててもらうきっかけになれば」と話していた。

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