埼玉新聞

 

<高校ラグビー>昌平、2年連続で決勝進出 深谷に37―0で快勝 熊谷工、川越東の出場辞退で不戦勝

  • ラグビー関東高校県予選 昌平―深谷 前半5分、昌平のプロップ植松(右)が左端へ先制トライ

 (第4日、3日・熊谷スポーツ文化公園西グラウンド)

 準決勝1試合を行い、昌平が37―0で深谷に快勝した。もう一つの準決勝は川越東がチーム事情のため出場を辞退し、熊谷工の不戦勝となった。決勝進出は昌平が2年連続6度目、熊谷工は2年連続40度目。

 昌平は前半5分にプロップ植松のトライで先制すると、安定したセットプレーで陣地を稼いで計6トライ。深谷は体格面の不利を覆すことができず、ラインアウトのミスも重なった。

 決勝は熊谷工―昌平、3位決定戦は川越東―深谷のカードで争われる。

■昌平、接点で優位に

 接点で優位に試合を運んだ昌平が無失点で深谷に快勝した。昌平は相手を押し込んだ前半から3トライを奪うと、後半もモールからトライを奪うなど点差を広げた。深谷は主力の負傷交代もあって相手に傾いた流れを引き戻せなかった。

■接点で圧倒/昌平

 スクラムやラインアウトの安定感で大きく上回った昌平が無失点で6トライの完勝。身上とする強固な守備に関して主将のプロップ橋口は「あまり機能していなかった。1対1のタックルが甘かった」と意識の高さをうかがわせた。

 負傷者の治療などで試合が中断した後も、集中力を途切れさせることなく試合の主導権を握り続けた。「フィジカルは負けていなかったので安心して見ていられた」と後藤監督。相手を引きずりながら力強く前進する場面が数多く見られた。

 2年連続3度目の栄冠を目指す決勝は、昨年と同じく熊谷工との顔合わせとなった。組織的な守備を反省材料に挙げた後藤監督は「昌平はディフェンスのチーム。原点に立ち返って決勝と関東大会に臨みたい」と表情を引き締めた。

■ミス続き完敗/深谷

 深谷は厳しい現状を突き付けられる完敗を喫した。ラインアウトで立て続けにミスが起こり、攻撃を継続できず。山田監督も「1年生にスローワーをやってもらっているので、上級生がカバーしないと駄目だった」と肩を落とした。

 接点で相手の力強さに圧倒され、前半から主力が負傷交代するアクシデントにも見舞われた。主将のCTB野口は「セットプレーが安定しなかった。ブレークダウン周りも球が出なかった」と喫緊の課題を挙げて危機感をにじませた。

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