道路陥没…節水で美容院が休業、各店シャンプー減らす 弁当店はメニュー制限、洗い物が少ない品に 学校の清掃も水減らす 施設浴室も利用休止、楽しみだった女性「髪を洗おうと思ったのに」
八潮市の県道で発生した陥没事故は4日で1週間を迎えた。現場では新たなスロープの造成などが行われ、トラックの男性運転手の救出を急いでいる。同日午後2時~同5時まで、該当する12市町では可能な限りの節水が呼びかけられ、美容室や弁当店、学校でも節水に協力した。
同市中央2丁目の理容店「キューピット八潮店」では節水が呼びかけられてから、タオルをまとめて洗うなどの工夫をしているという。同日午後2時~同5時の時間帯はシャンプーを行わないといい、店長の平井文夫さんは「協力できるところはしていきたい」と話していた。
同市二丁目の美容院「カットスタジオ・モアナ・ラニ」では、節水が呼びかけられていることから、シャンプーは通常2回のところを1回に減らし、3、4日は休業とした。5日から営業を再開するが、オーナーの市川敏恵さんは「いろいろと制限が出てくると思うが、対応していきたい」と協力していく方針だ。
学校でも影響があった。市立小学校用務員の女性(66)によると、節水が呼びかけられて以降、掃除ではあまり水を使わないようにしているといい、4日午後2時~同5時までの間は特に節水を心がけているという。私生活でも食事はレトルトや出来合いのもので食器の利用を抑えていて、「救助のめどが立つまでは協力したい」と話した。
同市二丁目の弁当店「デランチ」は炒め物では洗い物が増えることから、メニューは揚げ物中心にするなど、弁当の種類を制限しているという。店長の福元伸吾さん(47)は「時間をずらしたりしてうまく対応していきたい」と語った。
越谷市は1月31日から当分の間、市内老人福祉センター4施設のうち関連する2施設の浴室などの利用を休止している。同市増林の複合施設「いきいき館」では、老人福祉センター「ゆりのき荘」の浴室と温水プール、トレーニングルームのシャワーの利用を休止している。
来館した市内に住む女性(85)は、自宅で洗濯の回数を減らすなど節水に配慮し、同センターでの入浴を楽しみにしていたという。「今日は県の要請で午後から水を控えようと訪れた。人にも会えるし温かいお風呂で髪を洗おうと思ったのに」と話した。