3日午後11時20分ごろ、吉川市吉川団地の集合住宅の一室で、職業不詳の女性（40）が倒れているのを長女が発見、110番した。女性は搬送先の病院で死亡が確認された。県警は殺人容疑で捜査している。

　県警捜査1課によると、現場は女性の知人男性の部屋で、外出して帰宅しない女性を長女が捜していて発見した。

　県警は特別捜査班を設置して調べている。

■近くの住民ら、不安感を口に

　現場はJR武蔵野線吉川駅から北に1・5キロほど離れた団地の一室。近くには小学校や中学校がある。

　近くに住んでいる男性（54）は「就寝中だったが、昨夜救急車の赤色灯に気付き、何かあったのだろうと思ってはいた。幼少期から団地周辺に住んでいるが物騒な話は聞いたことがない」と驚いた様子だった。20代の夫妻は夜中、停車した救急車に気付いたが、朝に複数台のパトカーがいるのに驚いたという。「引っ越して1年ほどなのに身近で事件が起きるとは」と不安感を口にした。

　現場と同じ棟に住んでいた女性（68）は「普段は静かで何か起こるような場所ではない。まさか昔住んでいた場所で事件が起こるとは」と言葉を失った。離れた別の棟に20年以上住んでいる女性（77）は「最近は住民同士の交流が少なくなっているので、同じ棟でも上下に誰が住んでいるのか分からないから」とこぼしていた。