車いすカーリングで世界へ 埼玉・鴻巣出身の小川選手 氷の表面を掃く「スイープ」ができないため、より正確なショットが求められる車いすカーリング 「ミラノ・パラに出場したい」と意気込み
2025/02/07/09:54
3月10日からスコットランドで開かれる車いすカーリングの混合ダブルス世界選手権に出場する鴻巣市出身の小川亜希選手(49)が1月29日、同市の並木正年市長を表敬訪問した。同市元職員の小川選手は「日本代表として世界選手権で好成績を挙げ、来年ミラノで開催されるパラリンピックに出場したい」と躍進を誓った。
車いすカーリングは、専用のスティックを使って重さ20キロほどのストーンをショットする競技。普通のカーリングとは違い、氷の表面をブラシで掃く「スイープ」ができないため、より正確なショットが求められる。小川選手は長野県の中島洋治選手(60)とのペアで臨む。
小川選手は「26歳ごろから普通のカーリングを始めた。1年後くらいにけがをして、28歳ごろから車いすカーリングに移行した。2010年のバンクーバーパラリンピックに出場したあたりから、本格的に車いすカーリングをしている。練習場所は長野県の軽井沢アイスパーク」と自己紹介した。
これまでは主に4人制で出場してきた。ミラノのパラリンピックでは男女1人ずつの混合が新種目として実施されることに決まっている。出場に向け昨年10月、北海道で行われた混合の世界選手権選考会で優勝。パラリンピックの出場が懸かる世界選手権での活躍が期待されている。
並木市長は「世界選手権では鴻巣市の代表としても頑張っていただきたい。優秀な成績を収め、来年のパラリンピック出場を決めてほしい。みんなで応援している」とエールを送った。
小川選手は3年前まで20年間、同市職員だったこともあり、今もファンが多い。市職員らが書いた日章旗への熱烈応援メッセージを小川選手は受け取り、感激気味だった。