埼玉新聞

 

道路陥没…小規模な空洞8カ所の補修が完了 陥没地点の水位を下げるバイパス整備 ドローン調査を継続も運転手の男性は確認できず

  • 下水道管の内部を調べるために使用されたドローン=5日午後4時40分ごろ、八潮市二丁目

    下水道管の内部を調べるために使用されたドローン=5日午後4時40分ごろ、八潮市二丁目

  • 下水道管の内部を調べるために使用されたドローン=5日午後4時40分ごろ、八潮市二丁目

 八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、県は6日、現場付近の路面下空洞調査で見つかった緊急性の低い小規模な空洞8カ所について補修工事が完了したと発表した。下水道管内のドローン調査を継続しているものの、運転手の男性(74)の姿は確認できていない。

 陥没地点の上流側では、中川水循環センターへの汚水移送体制を引き続き強化するほか、ポンプで水をくみ上げ、ホースを使って八潮市の公共下水道などを経由して陥没地点の水位を下げるバイパスを整備。毎分約4トンの流量低減を見込み、北田健夫下水道事業管理者は「水位を下げた方が好ましい作業のタイミングでバイパスしたい」と説明した。

 施工環境を向上させるために、がれきの撤去やスロープ両側の斜面を緩やかにする作業が進められたほか、国土交通省中国地方整備局が保有する、有線での電源供給が可能なドローンの貸与を受け、陥没箇所を上空から確認できる態勢を構築した。

 崩落の危険があることから救出・復旧に向けた作業の障害となっているコンクリート製の農業用排水路は、準備が整い次第撤去作業を開始し、2日間程度を見込む。着手が決まり次第、避難を呼びかける区域に伝達するという。

ツイート シェア シェア