埼玉新聞

 

小中学を一貫校に再編…埼玉・毛呂山の住民ら、計画撤回求め陳情「体格も発達段階も違う」「学校は避難所」

  • 毛呂山町役場=毛呂山町中央

 毛呂山町が発表している6校の町立小中学校を2校の施設一体型小中一貫校に再編する計画の撤回などを求めて、町民らでつくる「毛呂山の教育を考える会」は12日、町議会の小峰明雄議長に対し、3203人分の署名とともに陳情書を提出した。

 町教委は少子化と施設老朽化などを踏まえ、2018年度に施設一体型校舎を整備するプロジェクト基本方針を決め、20年3月には公共施設個別施設計画を定めた。計画では、町内に4校ある小学校を中学校2校の施設に統合。川角、光山小学校を川角中学校へ集約した学校は26年度、毛呂山、泉野小学校を毛呂山中学校にまとめた学校は28年度に開校を目指すとした。だが、新型コロナウイルス感染拡大による社会情勢の変化などを受け、町議会3月定例会で計画の再検討を表明した。

 考える会の小野浩代表(69)は、「体格も発達段階も違う小学生と中学生が同じ敷地で学ぶのは無理がある」と指摘。「小学校は災害時の避難所となっており、地域で重要な役割を果たしている」として、計画反対を訴えた。

 また、町教委が募集を始め、年度内に開催する検討委員会の公募委員についても要望。委員24人のうち5人を公募する町教委の方針に、半数以上とするように求めた。

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