埼玉新聞

 

子ども向けの寄付は貴重…埼玉県内のイオンで初、イオンスタイル入間でフードドライブ 来月以降も実施予定

  • 持参した食品を寄付する来店客(手前)=11日午前、イオンスタイル入間

  • 県内イオンで初のフードドライブを実施

 NPO法人フードバンクいるま(入間市)は11日、同市内の「イオンスタイル入間」でフードドライブを実施した。フードドライブは、家庭などで余った食料品を募り、生活困窮者支援施設等に寄付する活動。県内のイオン店舗での実施は初めて。

 イオンリテール北関東カンパニー広報グループの須郷剛さんは「埼玉のお客さまはもともとチャリティーへの関心が高い。フードドライブのニーズも以前からあった」と話す。また同社とフードバンクいるまの仲介をした県環境部資源循環推進課も「県では食品ロスが問題になっている。活動が少しでも問題解決につながれば」と期待する。

 県内の食品ロスは約25・5万トン。県民1人当たり毎日茶わん1杯分のご飯を無駄にしている計算となる。

 今回ベビーフードなどを寄付した主婦の東海林瑞希さん(35)は「寄付するのは初めて。ベビーフードは保管していたもの。知人に譲ることも考えたが、市役所に掲示されたフードドライブの広告を思い出してここに来た」と話した。

 同法人によれば、寄付される食品のうち大きな割合を占めるのが米や缶詰。ベビーフードをはじめ、子ども向けのお菓子や飲料の寄付は貴重だという。

 「フードバンクの役割は食品を集めて届けるだけではない」と同法人の上山武夫事務局長。法人運営に地元の学生や運送・倉庫保管業者の協力を得ていることから「フードバンクを通して、みんなが助け合える社会のきっかけを作りたい」と今後の目標を語った。

 イオン入間では、来月以降も毎月11日にフードドライブの実施を予定している。

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