埼玉新聞

 

道路陥没…穴の中での捜索を終了 地上から穴を開け下水道管内へ到達 小型カメラなどで監視できる態勢を構築 穴は直径13センチ、測量機器などを活用してデータを収集

  • 複数の重機が入って作業を行う事故現場=10日午後2時半ごろ、八潮市二丁目

    複数の重機が入って作業を行う事故現場=10日午後2時半ごろ、八潮市二丁目

  • 複数の重機が入って作業を行う事故現場=10日午後2時半ごろ、八潮市二丁目

 八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、県は10日、地上からの削孔が下水道管内に到達し、小型カメラなどで監視できる態勢を構築したと発表した。地元消防は9日朝に再開した運転手の男性の救助活動について、作業員の安全を確保できず、崩落の危険もあることから同日中に穴の中での捜索終了を決めた。今後は下水道管内の調査などの手段を検討する。

 ドローンによる調査で確認された、管内の流れをせき止めている支障物や運転席部分らしきものの位置関係を確認するために、水位の低い、支障物よりも下流の2カ所に直径13センチの穴を造成。小型カメラや測量機器などを活用してデータを収集する。

 北田健夫下水道事業管理者は「どういったものが活用できるか試しながらやる。位置を特定しないと対策工法が決められない」と話し、救助活動の方針については、「管の上の損傷状況が分かっていない。どのくらい開口部があるのか、どのくらい損傷しているのか、それによってアプローチが変わってくる」と説明した。

 県は9日、国土交通省の要請に基づく下水道管の緊急点検で、早急に補修が必要な空洞が2カ所で見つかったとした。いずれも陥没は確認されておらず、1カ所は既に補修を完了、もう1カ所は近く補修予定としている。

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