高校跡地に特別支援学校 さいたま市が候補地の一つとして県と協議 23年に知的障害教育部門高等部を開設も定員少なく、整備が課題に
2025/02/12/10:00
さいたま市が整備を検討している市立の知的障害特別支援学校の設置について、市は10日、同市桜区の県立浦和工業高等学校の跡地を候補地の一つとして県と協議していることを明らかにした。市議会2月定例会で、三神尊志市議(立民・無所属の会)の代表質問に市教育委員会の竹居秀子教育長が答弁した。
市は2023年4月に、市立ひまわり特別支援学校に知的障害教育部門高等部を開設した。ただ、市教委特別支援教育室によると、知的障害教育部門高等部は各学年8人ずつ計24人と定員が少なく、義務教育段階では入れない現状がある。市内在住の児童生徒が通う県立の知的障害特別支援学校が想定受け入れ人数を超過している点に加え、今後も市内の知的障害の児童らの増加が見込まれるという推計も踏まえ、教育環境を早急に整備することは市の喫緊の課題となっている。
竹居教育長は、県立の知的障害特別支援学校の過密状況のほか、同校の市内の児童生徒の在籍状況や居住地域、通学の利便性などを鑑み「市南西部の設置を検討している」とした上で、「県立浦和工業高校跡地については、県から跡地活用を含めた市立の(知的障害)特別支援学校の設置の依頼を受けていて、候補地の一つとして協議を進めている」と説明した。