埼玉新聞

 

【J1浦和】’25開幕へ(中)守備の再建 徹底したリスク管理 失点減へ、ゾーンの意識向上

  • 今シーズンも守備陣のリーダーとして期待がかかるホイブラーテン

    今シーズンも守備陣のリーダーとして期待がかかるホイブラーテン=1日、沖縄県金武町フットボールセンター

  • 今シーズンも守備陣のリーダーとして期待がかかるホイブラーテン

 守備の再建が上昇の鍵を握るのは間違いない。2023シーズンにリーグ最少失点を誇っただけに、昨季はリーグで7番目に少ない45失点も物足りなく感じてしまった。ヘグモ監督が超攻撃サッカーを掲げ、戦い方が変わっただけに仕方のない側面もあった。

 スコルジャ監督は自身が率いた一昨年の堅守を取り戻そうと、始動日から努めた。指揮官は「守備ではマンツーマンに守っているわけではないので、選手たちが協力し合ってしっかり守らなければならない」とゾーンでのディフェンスの成長を促してきた。

 今シーズンは相手の攻撃に備え、リスク管理を徹底。浦和はサイドバックがより攻撃に参加しそうだが、「攻撃のところで自由を持たせながらも構造を保たないといけない」とポジションチェンジで穴を補う。90分間を通してスペースを突かれる危険は減るはずだが、昨シーズンも弱点となっていたセットプレーからの失点は防がないといけない。

 沖縄キャンプの主力組のトレーニングマッチでは流れの中からゴールを割られることは少なく、選手たちも自信を取り戻しつつあった。ホイブラーテンは「マチェイ(スコルジャ監督)の1年目は後ろが堅かったイメージ。堅さを取り戻してみせたい」と意気込む。

 誰よりも奮起を感じたのは井上だ。昨季途中からコンビを組むホイブラーテンと連係を深め、スタメン奪取を狙う。「去年は失点する雰囲気がないのに失点してしまったことがあった」と失点の多さを反省。背水の陣で挑む年となりそうだ。

 井上はキャンプ中には危ない場面をつくらせることも少なく、フィードでも持ち味を見せた。新加入のボザが強力なライバルとなるが、「責任を持って勝利に貢献していくことで頭がいっぱい」と守り抜くことに注力し自らを高める。

 合流間もないボザも急ピッチでコンディションを上げている。4日の公開練習では全体練習に参加。一昨年のホイブラーテンと同様、ぶっつけで開幕戦のピッチに立つ可能性も十分にある。井上、ボザのどちらでも頼りになるメンバーに変わりはない。

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