料理って奥深いな…給食にフランス料理 熊谷の小学校 児童が育てた野菜を使用、考えたメニューが献立に 広島サミットの料理に携わるシェフがコラボ 6年生が試食会に参加、本物の味楽しむ
2025/02/16/10:18
熊谷市妻沼の市立妻沼小学校で10日、フランス料理の一流シェフと子どもたちのコラボ給食が行われた。6年生が考えたメニュー案を献立にし、食材の一部には全校児童が栽培している野菜を使用。試食会には6年生42人が参加し、本物の味を楽しんだ。
初めての企画は、グランドプリンスホテル広島(広島市)で総料理長を務める落合吉紀さん(56)が協力した。落合さんは熊谷市出身で、2023年のG7広島サミットでは、各国首脳らに提供した料理作りに携わっている。落合さんは昨年6月に行われた家庭科の授業を訪れ、子どもたちのアイデアにアドバイス。同9月のメニュー絞り込みを経て、試食会を迎えた。
献立は児童が育てたブロッコリーとカリフラワー、カブを使ったサラダ、洋風茶わん蒸しが入ったスープ、パイ包みハンバーグの3品。原案をつくった児童の名前にちなんだメニュー名を付けた。落合さんはサラダを大皿に盛り付ける方法、ナイフとフォークの使い方なども指導した。
サラダの案が採用された高坂舞子さん(12)は、「白いサラダを考えたけれど、カラフルでおいしいメニューになってびっくり」と喜ぶ。斎藤結さん(12)は「料理って奥深いな。シェフの仕事に興味が湧いてきた」と言う。
地元で初めて食育活動に取り組んだ落合さんは、「フランス料理のイメージが伝わればうれしい。これからも、続けていければ」と希望。板倉伸夫校長(59)は「本物の経験が、子どもたちが将来の職業を選ぶときのヒントになってほしい」と願った。