埼玉新聞

 

6カ月の女児が意識不明 ワゴン車とトラックが衝突 ワゴン車には30代の両親と女児、トラックには20代の男性が乗車 ワゴン車の車内にチャイルドシートは確認できず 現場は片側1車線の緩やかなカーブ

  • 【地図】川口市

    川口市の位置

  • 【地図】川口市
  • 衝突したワゴン車(左)とトラック=17日午後1時5分ごろ、川口市安行西立野(画像の一部を加工しています)
  • 右前部が大破したワゴン車(画像の一部を加工しています)

 17日午前10時10分ごろ、川口市安行西立野の県道で、「車とトラックの事故が起きた」と目撃した男性から119番があった。武南署などによると、生後6カ月の女児と30代の両親が乗ったワゴン車と、20代の男性1人が乗った3トントラックが衝突した。消防によると女児は意識不明で、ほか3人と共に救急搬送された。女児以外の3人は搬送時意識があったという。

 同署によると、現場は片側1車線の緩やかなカーブ。ワゴン車が何らかの原因で対向車線にはみ出し、トラックと衝突したとみて、署で事故原因を調べている。2台とも右前部が大破していた。車内にチャイルドシートは確認できなかったとしている。

 現場は埼玉高速鉄道戸塚安行駅から南東に約400メートルの住宅街。

■2台ドア開かず 大事故に「怖い」

 現場付近の工場で作業をしていた50代男性は「大きな音で事故に気付いた。トラック運転手が『痛い、助けてくれ』と言っていたが、2台ともドアが開かなかった」と事故直後を振り返った。ワゴン車の男性は、助けを求める声がだんだんと弱々しくなり、「女性は放心状態だったが、『赤ちゃんは大丈夫か』と声をかけると、われに返って必死で名前を呼んでいた」と痛ましそうに話した。

 事故現場では捜査員が2台の車両の位置関係などを調べていた。毎日通学のため現場を通るという男子高校生は「大きな事故を見るのは初めて。子どもが巻き込まれたと聞いて、怖いと思った」と話していた。

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