埼玉新聞

 

「市長に」高齢男性が封筒差し出す 中には手紙と100万円 春日部市に匿名で寄付、母子家庭の支援願う

  • 100万円の現金に添えられた手紙

 春日部市役所に27日、市内に住むとする高齢男性が訪れ、「母子家庭の子育て支援に役立てて」と現金100万円を寄付した。市は現金を関連事業に役立てたいとしている。

 市総務課によると、同日昼休み中、高齢男性が受付に現れたという。「手紙を市長に渡してほしい」と封書を差し出した。職員が、名前などを尋ね、中身を確認しようとすると、「変なものではないので」と答え、その場を立ち去ってしまったという。

 その後、別の課の職員が中身を確認したところ、現金と手紙が同封されていたことが分かった。手紙には「八十過ぎ老人より」と名前があり、「春日部市に住み五十年になります。私にとって良い所だと思っています。役所の皆様にもお世話になり今日迄、過ごしてまいりました。私にとって、何ができるか考えた結果、現在母子家庭に少しでも分けて上げられたらと思い付きました」とつづられていた。

 市は「厚意に感謝し、意向に沿って寄付してくださったお金をひとり親家庭への事業に活用したい」としている。

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