埼玉新聞

 

パンを児童が考案 さいたまの小学校、5年生が地元の菓子店などとコラボ 南区の丸広店内・ブーランジェベーグで販売、3月31日まで

  • 自分たちが考案したパンが完成して笑顔の児童

    自分たちが考案したパンが完成して笑顔の児童=さいたま市浦和区の高砂小学校

  • 自分たちが考案したパンが完成して笑顔の児童
  • 店頭に並んだ児童考案のパン

 さいたま市浦和区の市立高砂小学校で、5年生が地元の菓子店などとコラボして商品開発に取り組む特別授業が行われた。

 各教科で育んだ能力を生かして課題解決する「STEAMS TIME」(総合的な学習の時間)の一環で実施。「地域とつながる」をテーマに地元の菓子店などに協力を呼びかけ、昨年10月から商品開発に取り組んだ。児童が食材やデザイン、商品名などを考え、各店がそのアイデアを商品化した。

 オリジナルパン作りに取り組んだ5年2組は、班に分かれて作品を考案。パン職人に知識を教わったり、実際に店へ出向いてパン生地に触れるなど、商品へのアイデアをふくらませた。完成した6作品は地元の野菜や果物を入れたものや、デザインに勾玉(まがたま)や調神社のうさぎを取り入れたものなど。3月31日まで丸広百貨店南浦和店内の「ブーランジェベーグ」で、販売が決定した。

 小野奏実さん(11)は「私たちのアイデア通りにパンを作ってくれて感動した。それぞれに個性があって味もおいしかったし、たくさんの人が私たちの思いを形にしてくれてうれしかった」と笑顔を見せていた。

 同市南区の女性は「孫が高砂小の5年2組で、どのパンもデザインがかわいくて、おいしそう。商品からみんなで頑張ったことが想像できる」と児童の努力に感心した。

 今回、児童のパン作りに協力した同店を運営するアクアの德永泰正専務は「商品開発やポスター、ポップ制作を通して、ものづくりの楽しさやマーケティングを学んでもらえたはず。このような取り組みに協力することで、地域の一員として子どもたちの成長を願っている」と話していた。

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