埼玉新聞

 

24年出生、過去最少72万人 9年連続減、想定より15年速く

  •  新生児室の赤ちゃん

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 2024年に生まれた子どもの数(外国人含む)は72万988人だった。統計を取り始めた1899年以降で最少。23年より3万7643人(5・0%)減り、9年連続で最少を更新した。全都道府県で減少した。死亡数が出生数を上回る「自然減」は89万7696人で過去最大。少子化は政府想定より15年速いペースで進んでおり、歯止めがかからない状況だ。

 厚生労働省が27日、人口動態統計の速報値として発表した。今後発表する日本人だけの出生数は初めて70万人を割る可能性が高まっている。

 物価高で子育てへの経済的不安が高まったことや、未婚・晩婚傾向が進んだことが背景にあるとみられる。婚姻数が新型コロナウイルス禍で大幅に減ったことも響いた。厚労省は「結婚や子育ての希望を阻む要因が複雑に絡み合っている」と説明した。

 日本人の出生数は第2次ベビーブームのピークだった1973年(約209万人)以降は減少傾向に入り、2016年に100万人を割り込んだ。19年に90万人、22年に80万人を割った。

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