埼玉新聞

 

422億円で落札、久喜市の新ごみ処理施設 2027年の稼働目指す 隣接する余熱利用施設と公園も整備へ

  • 市菖蒲町台に整備する新ごみ処理施設のイメージ図(久喜市提供)

 久喜市は6日、同市菖蒲町台の菖蒲清掃センター敷地に新設する新ごみ処理施設の建設・運営・解体について、日立造船など建設企業体が約422億円で請け負うことを決めたと、市議会の全員協議会で報告した。来年度秋に着工、2027年の稼働を目指す。

 市は現在、久喜宮代衛生組合が管理運営するごみ処理施設3カ所を、新ごみ処理施設1カ所に集約する計画を示している。新施設に隣接する余熱利用施設と公園を整備する事業も並行して進められている。

 基本構想は、2017年策定。18年に梅田修一市長が初当選し、幸手、杉戸地域のごみ処理を加えるよう再検討したが地元の理解が得られず幸手、杉戸地域を加えない当初案に戻り、21年に基本計画が策定された。見直しにより、稼働は3年遅れる。

 6日に発表された新ごみ処理施設は、新施設建設と20年間の運営費、現センターの解体費を含む。新施設は6階建て高さ約33メートル、煙突部は約59メートル。面積は別事業として行われる予熱利用施設と合わせ約4万平方メートル。発電効率は21%以上を見込む。家庭系ごみと事業系ごみが対象で1日155トンの処理能力を持つ。

 今回の入札では、予定価格約541億に対し落札額は422億円と価格に開きがあり、議員からは「あまりにも安すぎるのでは」「過去の計画と比較してどうなのか」などの指摘があった。

 市は「入札価格とそれ以外の提案内容を総合的に判断し決定した。価格と品質のバランスが取れた事業者選択が行われた」としている。

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