埼玉道路陥没、再起へ動き活発 公明・前石井代表、ジレンマも
2025/03/02/16:04
公明党の石井啓一前代表が、埼玉県八潮市の道路陥没事故への対応で動きを活発化させている。同市は昨年の衆院選で自身が落選した選挙区の一部。国土交通相の経験を生かして国への要望や現場視察を重ね「再起へ向け、地元に寄り添う姿勢」(党関係者)をアピールする狙い。一方、見せ方次第では事故に便乗したとの批判を招きかねず、ジレンマを抱える。
「党埼玉県本部として要請を行った」。事故発生1カ月となった2月28日。石井氏は自身のX(旧ツイッター)に、中野洋昌国交相(公明)に技術的、財政的支援の継続を求めたと書き込んだ。
旧建設省出身の石井氏は2015年から国交相を務め、在任期間は歴代最長の3年11カ月に及ぶ。15日には中野氏の現場視察に同行した他、22日は周辺住民の声に耳を傾けた。公明県議も「国とのパイプを活用し、復旧に尽力してくれている」と期待を寄せる。
石井氏は1993年衆院初当選。党幹事長を経て2024年9月、前任の山口那津男氏から代表を引き継いだ。