<熊谷小4ひき逃げ>転倒後にひかれた可能性 専門家が自転車を検証 今後は着衣など調査、更に検証へ
2019/05/17/00:00
熊谷市で2009年9月、小学4年の小関孝徳君=当時(10)=が死亡した未解決のひき逃げ事件で、県警から返却された自転車について、遺族と専門家が16日、検証を行った。専門家は孝徳君が転倒した後に車にひかれた可能性を指摘した。
孝徳君は当時、自転車で帰宅途中に事故に遭い、自転車はその後、県警が保管していたが今年4月、遺族の元に返却。孝徳君の母親が民間に調査を依頼し、宮城県警の元警察官で仙台市で交通事故の調査会社を経営している佐々木尋貴さん(55)が、拡大鏡などを使いながら、自転車に残った傷やタイヤ痕とみられるような痕(あと)を写真撮影して調査した。
自転車の損傷の程度などから佐々木さんは「何らかの原因で男児が転倒したところを車がひいたという可能性も考えられる」と指摘。「どのような経緯で亡くなったのかなど、分かることがあれば遺族に説明したい」と話した。
今後は、孝徳君が当時身に着けていた着衣についても詳しく調べ、事故の状況をシュミレーションした映像を作成し、検証を進めるという。
母親は「事故の状況など疑問に思うことがたくさんある。分からないことが多い中でも、調べてもらうことで分かってきたこともあるので、真実につながればと思う」と話した。