道路陥没…汚水の緊急放流を終了 ポンプの増設で迂回能力を強化 バキューム車での汚水の移送も終了
2025/03/04/11:33
八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、県は3日、現場への汚水の流量を減らすために実施していた春日部中継ポンプ場からの汚水の緊急放流について、排水ポンプの増設による現場上流から下流への迂回(うかい)能力強化が完了したことから、同日をもって終了すると発表した。大野元裕知事は「排水ポンプの処理量を約3倍に強化できた。春日部市や越谷市、水路や新方川沿いにお住まいの方々をはじめ、緊急放流にご協力、ご理解をいただいた皆さまに感謝を申し上げる」と述べた。
汚水の緊急放流は、1月29日から春日部中継ポンプ場より新方川を経由して中川への放流を開始し、1日約2万トンを放流。懸念されていた春日部ポンプ場の水位について、大野知事は「春日部ポンプ場の水位が、事故の前とほぼ同じ程度まで下がった」と話した。汚水の影響を減らすために行われていた新方川上流水路への希釈水放流は、水質の状況次第で判断する。
八潮市公共下水の合流地点も現場下流へ変更する対応が完了し、バキューム車により実施してきた上流側のマンホールなどから中川水循環センターへの汚水移送も同日をもって終了する。
大野知事は「県としては騒音や臭気の軽減のため、防音壁や防臭シートの設置などできる限り対策を行っていく。工事については当初想定したペースで進んでいる。最終的な設計が全て終わったわけではないが、状況の変化を見ながら柔軟性を持って工事を進める」と説明した。