マンションで男性を殺害した男 法廷で「自分を守るためで殺すつもりはなかった」と否認 検察側は女性との関係を巡りトラブルになり犯行と説明
2025/03/05/06:57
川口市内のマンションでベトナム国籍の男性を殺害したとして、殺人や銃刀法違反などの罪に問われた同国籍で住所不定、無職の男(31)の裁判員裁判の初公判が3日、さいたま地裁(佐伯恒治裁判長)で開かれた。男は銃刀法違反罪などについては認めたものの、殺人罪については「自分を守るためで殺すつもりはなかった」と否認し、争う姿勢を示した。
冒頭陳述で検察側は、男は被害男性との間でベトナム人女性との関係を巡りトラブルになり犯行に及んだと背景を説明。男は事件現場アパートの敷地内で被害男性と遭遇し、ナイフで切り付けた上で4階の踊り場で胸を突き刺したとした。
一方弁護側は、男は被害男性と遭遇した際、身を守るために右手を前に突き出したところ被害男性の胸にナイフが刺さったとして正当防衛を主張し、殺人罪は成立しないとした。
起訴状などによると、男は昨年4月29日午後9時ごろ、川口市朝日6丁目のマンションにある階段の踊り場でナイフ2本を所持して、このマンションに住むベトナム国籍の男性=当時(33)=の胸を殺意を持って突き刺し、死亡させたなどとされる。