薄暗い館内、のびのび満喫 休館日活用で感覚過敏な子ら招待 さいたま水族館が「クワイエットアワー」
2022/06/15/00:00
羽生市三田ケ谷の県営さいたま水族館(松村一三館長)で13日、感覚過敏な子に配慮した「クワイエットアワー」という試みが行われた。市内の児童発達支援センターきらめき園から4~6歳児13人と職員14人が招かれた。
クワイエットアワーとは、感覚過敏によりストレスを感じる人のために、日時を限って、施設の照明を通常より暗くしたり、館内のBGMの音量を消すなどする取り組み。2017年にイギリスで始まったとされる。
今回は、県障害者福祉推進課や公園スタジアム課などが企画した。県障害者福祉推進課の久世高之主幹は「感覚過敏な子たちに水族館を楽しんでもらうための試行」と話した。
水族館では、休館日を活用し、貸し切り、無料とした。松村館長は「明るい光が苦手な子に配慮して照明を少し暗くした。音は消した。様子を見ると、子どもたちは楽しんでくれていた。準備したかいがあった」とにっこり。
きらめき園の児童発達支援管理責任者、桜井淳子さんは「子どもたちは水族館に入れたことを喜んでいた。貸し切りにしていただき、伸び伸びと自由に動き回れたし、楽しんでもらえた。照明も暗めにしていただき、居心地がよかったようです」と評価した。
5歳児の男の子は「お魚がいっぱい見れて楽しかった。カエルが隠れていたので、一生懸命探したりした」などと話していた。
県では、クワイエットアワーの試みに関するアンケートを実施して、結果を今後の参考にすることにしている。