埼玉新聞

 

【J1浦和】虎視眈々のサブ組たち 士気高く、出番心待ち 8日の岡山戦へ向け公開練習 今季は2分け2敗で初勝利懸ける

  • 2日の柏戦で今季初出場した石原(右)=4日午前、大原サッカー場

    2日の柏戦で今季初出場した石原(右)=4日午前、大原サッカー場

  • 2日の柏戦で今季初出場した石原(右)=4日午前、大原サッカー場

 浦和は4日、ホームで行われる8日の岡山戦に向け公開練習を実施した。開幕から4戦を終え2分け2敗。調子の上がらないチーム内で出場機会を待つサブ組が目についた。「いつ来るか分からない出番に向け、常に準備したい」とチャンスをうかがう。

 前日の降雪の影響でピッチに雪が残る大原サッカー場。トレーニングを行った午前中の気温は手元の温度計で3度だった。練習前に選手たちを集めげきを飛ばすスコルジャ監督の顔は、連敗をストップさせたい思いがあふれ熱がこもっていた。

 寒さもあってか、どこか重苦しい雰囲気の中、DF石原がランニングの先頭を走る姿が見られた。普段は集団の中にいる印象だが主張するように前に出た。「特に意識はしていなかった。元気に声を出してという感じだった」と無意識を強調したが、アピールは大事だ。

 石原は2日の柏戦で後半35分から今季初出場。右サイドバックで投入され、追加タイムを含め13分間プレーした。「短い時間でもチャンスをもらえたけど、物足りなかった」と悔しさをにじませたが、「自分の前向きなパッションでチームを助けたい」と意欲的に話した。

 センターバックの井上は4戦続けてベンチから戦況を見守った。不安定な守備を繰り返すチームに「外から見ているのと中でやっている感覚は違う。まずは自分がピッチに立たないと意味がない」と立ち位置を見つめ矢印を自分に向けた。

 沖縄キャンプでは主力としてプレーしたが、開幕から新加入のDFボザにポジションを奪われる形となっている。井上は「去年のパフォーマンスを見て、僕に期待している人はいないと思っている。いい意味で期待を裏切りたい」と反骨精神でモチベーションを維持する。

 石原と井上以外にも、出番を待つサブ組の力量がチーム内競争を活性化させる。岡山戦の翌日に28歳の誕生日を迎える井上は「いい朝になると思っているので、そうなれるように取り組んでいきたい」。在籍する全ての選手が虎視眈々(たんたん)と主役の座を奪い合う。

ツイート シェア シェア