埼玉新聞

 

【東京ウオッチ】日本の美意識映すブライダルを提案―白金台の八芳園が衣装室ブランド開始 いまのTokyoをつかむイベント情報(8日~16日)

  •  日本庭園にある赤松をモチーフに、繊細な刺しゅうを施した着物=東京・白金台の八芳園(提供写真)

     日本庭園にある赤松をモチーフに、繊細な刺しゅうを施した着物=東京・白金台の八芳園(提供写真)

  •  日本庭園にある赤松をモチーフに、繊細な刺しゅうを施した着物=東京・白金台の八芳園(提供写真)
  •  和の庭園に映えるデザインのウエディングドレス=東京・白金台の八芳園(提供写真)
  •  「北欧展」で紹介されているスウェーデンのテキスタイルブランド「エーケルンド」のランチョンマット(提供写真)
  •  愛らしい世界観を表現した、くらはしれいさんのイラスト作品(提供写真)
  •  高輪エリアの三つのホテルに囲まれた日本庭園で開催されている「桜の竹あかりライトアップ」=東京・高輪(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【8日(土)】

 ▽「The Bridal  Boutique KOTOHOGI by HAPPO―EN」(通年営業、港区)

 リニューアルのために今年9月末まで一時休館している「八芳園」(白金台)が、ブライダルの衣装室ブランドの運営を、本館から近い外苑西通りで開始している。

 10月のグランドオープンへ向けた取り組みの一環で、専門式場として82年の歴史を積み重ねてきた同社にとって初の試みとなる。

 日本の美意識を随所に反映した独自のウエディングドレスと着物を展開する施設を通り沿いに設けたのは、道行く人たちが窓越しにブライダルファッションと気軽に出合えるようにするため。

 クリエーティブディレクターの飯島智子さんは「人生最大のイベントの一つである結婚式で大切なのは衣装。自社で一貫して企画・デザインしたドレスや着物を提供できる式場は珍しく、準備に2年を要した」と話す。

 八芳園を象徴する日本庭園にある赤松をモチーフに、繊細な刺しゅうを施した着物は芸術品のよう。「京都の職人や着物デザイナーと何度も話し合って作り上げた」。世界中から集めた約400種類の生地やレースなどの素材を厳選して制作したドレスも、和の庭園に映えるデザインがそろう。一着一着、手間をかけて専門家と考案した。

 施設の内装にもこだわりを見せる。京都・西陣織の老舗「HOSOO」の壁紙や、佐賀県の名尾和紙を取り入れた壁や床は“伝統と進化の融合”を表現した。

 「挙式する人たちに、未来の生活や人生を創造するヒントを提案している。全国的に婚姻率の低下が続く中、これから家族を持ち社会を支える人たちの思いに、衣装を通して寄り添っていきたい」

 ○そのほかのお薦めイベント

 【8日(土)】

 ▽「北欧展」(~10日、中央区・日本橋高島屋S.C.本館)

 伝統的な北欧グルメやスイーツと、北欧ならではの色使いやデザインのインテリア用品を紹介するイベントが、日本橋で開催されている。

 注目は「北欧料理 ガムラスタン蓼科」シェフの北原秀雄さんの料理。ノルウェー産サーモンのスープ仕立てなどスウェーデンで学んだ本格的な一皿を味わえる。コペンハーゲンの人気ベーカリー「ジュノザベーカリー」のカルダモンロールも販売。コーヒーにぴったりの味わいだ。

 スウェーデンの伝統的な手仕事でつくられた食器やテーブルウエアなどのインテリアアイテムも豊富にとりそろえた。スウェーデン王室御用達のテキスタイルブランド「エーケルンド」の6色のジャカード織りランチョンマットは使うごとに風合いが増す。伝統的な手染め工房「ヨブス」は熟練職人が手がけたスイーツスタンドを紹介。スタンドに置く皿には繊細で色鮮やかなボタニカルデザインをあしらった。

 20世紀スウェーデンの代表的なガラス工芸家、エリック・ホグランのペアワイングラスにも触れられる。北欧の文化やアートの奥深さを知る機会にもなるだろう。

 ▽「くらはしれい MESSAGE」(~30日、入場無料、中央区・銀座蔦屋書店)

 愛らしいモチーフでレトロな世界観を描くイラストレーター、くらはしれいさんの作品展示が銀座で行われている。

 「こねこのトト」などの絵本で知られ、書籍の装丁画・挿絵、菓子のパッケージイラストまで幅広く活躍。やさしい色使いの中に夢を感じさせる、海外の絵本のような画風が人気だ。

 タロットカードから着想を得たハート、星、虹などさまざまなモチーフと、子どもたちを描いた12点の新作複製原画を展示。物語のワンシーンのような作品から、多様なメッセージを受け取ることができる。

 ▽「桜の竹あかりライトアップ」(~4月13日、入場無料、港区)

 「ザ・プリンス さくらタワー東京」「グランドプリンスホテル高輪」など高輪エリアの三つのホテルに囲まれた日本庭園で、期間限定の竹あかりを観賞できる。

 桜の花びらをモチーフにした竹あかりが、約210本の桜と共に夜の日本庭園を幻想的に演出する。庭園内の港区指定有形文化財「観音堂」ではプロジェクションマッピングも実施。華やかな夜桜の風景を楽しみたい。

 ▽「グリーンタップカフェ by LIXIL」(~9日、港区)

 住宅設備大手のLIXIL(リクシル)のキッチン用ミネラル浄水栓「Greentap(グリーンタップ)」を紹介するポップアップカフェが、麻布台ヒルズで開かれている。

 グリーンタップは、水道水を弱アルカリ性で雑味のない「ミネラル in ウォーター」に変える浄水栓。サントリー食品インターナショナルと共同開発した。

 カフェでは、このミネラル水を使用して作ったパスタやスープを提供。実践女子大教授・数野千恵子さん監修の研究データを基に考案された。調理したシェフの石川累さんは「パスタのこしが違う。歯切れの良さがアップして軽やかな感じに仕上がる」と言う。リクシルの岡本夏樹さんは「良質な水は人の体に必要不可欠。蛇口からおいしい水が出てくる生活を想像してほしい」と話した。

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