「ついに夏本番」鳩山40・1度、熊谷40・0度 かき氷、ビアガーデン…猛暑の中で舌鼓
県内は1日、高気圧に覆われて気温が上昇し、鳩山町で7月の観測史上最高気温を更新する40・1度、熊谷市でも40・0度を観測した。日本一の暑さで知られる熊谷市では大温度計に人が集まり、スマートフォンで撮影。名物かき氷「雪くま」のデジタルスタンプラリーやテラスビアガーデンも始まり、例年より早い本格的な夏が到来した。
熊谷地方気象台によると、この日は県内の全観測地点8カ所で35度を超える猛暑日となり、このうち寄居町を除く7カ所で今年一番の暑さとなった。
熊谷市の中心市街地はあまりの暑さに人通りはまばら。ただ、熊谷市仲町の八木橋百貨店にある大温度計では、40・0度の表示と一緒に記念撮影をする人の姿も。同店営業推進販促・企画係長の中島朋子さん(51)は「最近は暑い日が続いていて、ついに夏本番が来たという感じ。マスクによる熱中症に注意してもらえれば」と話した。
市内では1日、名物の創作かき氷「雪くま」のデジタルスタンプラリー(8月31日まで)が始まった。雪くまは熊谷の水を凍らせた貫目氷を使い、雪のようなふんわりとした食感に仕上げ、オリジナルのシロップをかけたかき氷。熊谷まちあるきアプリ「くまぶら」内で雪くまの販売店28店舗を巡る企画だ。
市観光協会は「くまがや雪くまガイド」として、雪くまの販売店27店舗を紹介するA5サイズの冊子を1万部作製。1ページにつき1店舗を掲載し、写真を大きく配置して各店こだわりの商品をPRする。市内の公共施設や宿泊施設、雪くま販売店、近隣の観光協会などで配布していく。
新作「杏仁マンゴー」(税込み1100円)などの雪くまを提供する同市宮町の「和洋菓子三河屋」では、来店客が雪くまを満喫。市内から訪れた女性(57)は「病院の帰り道だったけど、きょうはどうしても暑くて、かき氷が食べたかった」と語った。雪くまの販売店でつくる雪くまのれん会の副会長を務める同店店主の石川雄太さん(41)は「本当に暑い中だけど、人がよく来てくれた」と話した。
同市上川上の熊谷スポーツホテルパークウィング内のカフェ&レストラン「レコルド」では、テラスビアガーデンもスタートした。初日に訪れた来店客は開放感あふれるテラスで、涼風を感じながら冷えたビールを堪能。妻や同僚と来店した埼玉パナソニックワイルドナイツのマネジメントスタッフ矢崎誠さん(27)は「暑い時に外で飲むビールは格別。職場から近く、チーム関係者にとってもありがたい」と喜んだ。
熊谷市は毎年、暑さ対策事業を打ち出している。今年は市内在住の小学生に、オリジナル日傘を配布予定だったが、部材の確保が遅れた影響などで、夏休み前に配布できないことが判明。市教育委員会学校教育課の担当者は「暑くなる前に配りたかったが、業者からの納品は8月中になった。これほど暑くなるとは思わなかったが、できる限り早く配布したい」と話していた。