脊髄損傷にiPS細胞の効果示唆 一定の安全性確認、慶大
2025/03/21/17:31
慶応大などのチームは21日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った神経のもとになる細胞を脊髄損傷の患者4人に移植する臨床研究の結果を発表した。2人で運動機能が回復し、効果については「可能性が示唆された」と評価した。がん化などは起きず「一定の安全性が確認できた」とした。
臨床研究に参加したのは18歳以上の患者4人。約200万個の細胞を損傷部位に注射する方法で、2021年12月に1人目の移植手術をし、24年11月までに4人の経過観察を終えた。
移植後はリハビリをしながら1年間観察。完全まひの状態から、患者1人は立てる状態に、もう1人は食事が可能な程度にまで運動機能が回復した。