埼玉新聞

 

<参院選>埼玉選挙区、自公が議席維持 前知事、立民手堅く 維新、れいわ、共産など及ばず

  • 当選確実の速報に両手を上げ応える喪章姿の関口昌一氏=10日午後8時過ぎ、さいたま市浦和区の事務所

 第26回参院選は10日、投開票が行われ、埼玉選挙区(改選数4)は、自民現職の関口昌一氏(69)がトップで5選を果たした。前知事で無所属現職の上田清司氏(74)が再選され、自民推薦で公明現職の西田実仁氏(59)が4選。立民新人の高木真理氏(54)は初当選を果たした。新型コロナウイルス感染症対策や、ロシアのウクライナ侵攻や物価高対策などが争点となったほか、選挙期間中に起きた安倍晋三元首相銃撃を受け、暴力に屈せず、民主主義を守る姿勢にも注目が集まった。

 自民は競合区で公明を推薦する選挙協力「埼玉方式」を今回も継続。連立与党として「自公で2議席確保」を達成した。関口氏は歯科医師、県議を経て2003年10月の補選で参院初当選を果たし、現在は党参院会長を務めている。

 無所属の上田氏は知事を4期務めた実績と抜群の知名度を前面に、県議や首長らの支援を得たほか、国会で統一会派を組む国民の推薦を受け運動を展開。19年に行われた補選に続いて議席を獲得した。

 公明の西田氏は期間中、山口那津男党代表が3度も県内入りするなど挙党態勢で運動を展開。軽減税率導入など、これまでの実績と共に専門としている経済対策を訴えた。

 立民の高木氏はさいたま市議、県議を経て今回、参院に初当選。秘書を務めた枝野幸男衆院議員や党幹部、地方議員らの全面的バックアップを受け、選挙戦を展開した。

 維新の加来武宜氏(41)は減税や少子化対策、子育て支援などを訴えたが浸透し切れなかった。共産の梅村早江子氏(58)はジェンダー平等などを訴えたが及ばなかった。れいわの西美友加氏(50)は格差と貧困是正などを呼びかけたが届かなかった。

 NHK党は宮川直輝氏(49)、河合悠祐氏(41)、小林宏氏(49)、池高生氏(53)の4氏が立候補し、「幸福実現党」の湊侑子氏(39)、「日本第一党」の堀切笹美氏(47)、無所属の高橋易資氏(65)、「参政党」の坂上仁志氏(60)が出馬したが及ばなかった。

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