<高校野球>大舞台でも崩れないポーカーフェース…浦和実の先発・石戸、6安打完封劇 度胸ある投球、入念な準備で強心臓を発揮 「無失点はうれしい」はにかむエース、視線はすでに次戦
2025/03/23/13:26
大舞台でもポーカーフェースを崩さなかった。埼玉県の浦和実の先発石戸が度胸ある投球で次々と相手打者を手玉に取り、6安打完封劇を演じた。「チームに貢献できて良かった。やっぱり1、2点は覚悟していたので無失点はうれしい」とはにかんだ。
この日は直球が走り、内外の投げ分けも抜群だった。捕手野本が相手打順の一回りごとに配球を変え、要求する場所にきっちり投げ込んだ。「次のバッターに的を絞らせなかった」と石戸。相手のアウトはフライが16個。打席でのペースを完全に狂わせた。
七回無死一、二塁のピンチでも「次の打者が送ってくれて1アウト取れたので落ち着けた。当てても良いくらいの気持ちで投げた」と冷静だった。内角を突き、2者連続で空振り三振を奪った。
投球練習では、ただ投げるのではなく、カウントや走者を常に頭の中で想定し、次の球を決める。慎重な性格で念には念を入れて準備するからこそ、マウンドで一切緊張せずに強心臓を発揮できる。「心身の疲労を回復して良い準備をしたい」。エースはすでに次戦に視線を向けていた。