埼玉新聞

 

虚偽レッテル、SNSで拡散 千葉知事「移民推進派」を否定

  •  レッテル貼りが見られた主な最近の首長選

     レッテル貼りが見られた主な最近の首長選

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 選挙中に交流サイト(SNS)で特定の候補者に対する虚偽情報が広がるケースが相次いでいる。千葉県知事選で再選を果たした現職は「移民推進派」とのレッテルを貼られ、否定したものの、その後も情報は拡散。同様の事態は他の首長選でも起きた。専門家は、有権者の情報リテラシー(知識や判断力)が問われるとし「SNSだけに頼らない努力」を求める。

 「民主主義において深刻な事態だ」。熊谷俊人知事は25日の記者会見で現状を嘆いた。知事選中、熊谷氏が移民受け入れを進める立場との前提で「再選すれば治安が悪化する」との言説がSNSで流布。県に移民政策の決定権はなく、情報は虚偽だと繰り返し説明した。情報を信じた人から演説後に言い寄られることもあったという。

 こうした情報の広がりは昨年秋の兵庫県知事選でも問題視された。立候補した元尼崎市長は「外国人参政権を推進する」との情報を流された。名古屋市長選でも、出馬した元参院議員に関し「増税派」との書き込みが続出。いずれも打ち消しに追われ、落選の一因となったと見る向きがある。

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