埼玉新聞

 

初めての飛行機で世界ユースへ ボルダリング「自分らしい『登り』を」 熊谷工高の野部さん、市長を表敬

  • 小林哲也市長(右)を表敬訪問し、2022年世界ユース選手権大会への出場を報告した野部七海さん=29日午後4時35分ごろ、熊谷市役所

 熊谷市在住で県立熊谷工業高校3年生の野部七海(のべななみ)さん(17)が6月に鳥取県で行われた「スポーツクライミング第8回ボルダリングユース日本選手権倉吉大会」のジュニア女子で優勝し、8月22~31日に米国テキサス州ダラスで開催される「2022年世界ユース選手権大会」に日本代表として出場する。野部さんは「初めての世界大会でとても緊張しているが、自分らしい登りをしたい」と意気込んでいる。

 野部さんは小学3年生の時、新聞記事で「壁を登ってみたい」とボルダリングに興味を持った。市内のクライミングジムに通い、現在は深谷市を中心に飯能市や入間市で練習に励む。身長は156センチと小柄だが、握力は成人男性並みの右45キロ、左40キロに及ぶ。「登れた時の達成感がすごく、目の前の課題と向き合うのが楽しい」と魅力を語る。

 2020年のワールドカップ(W杯)女子ボルダリング日本代表に選ばれたが、新型コロナウイルスの影響で大会は中止になり、今回が初の世界大会。8月2~7日に岩手県営運動公園スポーツクライミング競技場で代表合宿を行い、同20日に米国へ出発する。初の飛行機で初海外となるが、「目の前の課題を登るだけ」と平常心だ。同23日からボルダリングのジュニア予選、同29日から登った高さを競うリードのジュニア予選に臨む。

 今月29日には熊谷市役所に小林哲也市長を表敬訪問し、世界ユース選手権大会への出場を報告。小林市長は「身近にこんな選手がいるとは思わずびっくりした。熊谷から世界に羽ばたく人がいるのは名誉なことで、しっかり応援したい」とエールを送った。野部さんは「将来はボルダリングのW杯で年間総合優勝を目指したい」と話していた。

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