埼玉新聞

 

将来の夢 商店街の旗に 蕨の子どもたちがデザイン 消防士や菓子職人、未来描く 62本を設置、同じデザインはない唯一無二の1枚

  • (前列左から)恩田明里さん、金室瑠さん、福田詢真さんと塚越商店会の貫井賢治会長(後列)=4日午後、蕨市内

    (前列左から)恩田明里さん、金室瑠さん、福田詢真さんと塚越商店会の貫井賢治会長(後列)=4日午後、蕨市内

  • (前列左から)恩田明里さん、金室瑠さん、福田詢真さんと塚越商店会の貫井賢治会長(後列)=4日午後、蕨市内

 蕨市塚越の塚越商店会に今月から、同市立東小学校と塚越小学校の児童がデザインしたバナーフラッグ62本が設置された。「将来の夢・夢中になっていること」が描かれており、商店会では「商店街を散策し、地元の子どもたちが思いを込めた1枚を見に来てほしい」と呼びかけている。

 塚越商店会の貫井賢治会長(64)によると、それまでは同じデザインのフラッグが街路灯にかけられていたが「地域の子どもたちを商店会として支えたい」との思いから、当時の両校の小学6年生に制作を依頼。原画を元に62本すべてが市内制作会社の手掛けた唯一無二の1枚で、同じデザインのものはないという。

 フラッグには消防士や菓子職人として働く将来の自分、球速166キロの剛速球を投げる投手として活躍する姿や、背中に大きな翼の生えた自分を描いた作品も。中には「良い学校に入りたい」「ホワイト企業への入社」など、考えさせられるユニークなメッセージを込めた1枚もある。

 東小出身の恩田明里さん(12)は「描いたのは宇宙の絵。まだ決まっていない私の将来の可能性は宇宙みたいに無限大で、どんな年代の人にも挑戦してほしいとの思いを込めました」と話す。塚越小出身の福田詢真さん(12)は「サッカーでシュートを決めている姿を描いた。今後、サッカーもやりたいし、将来は獣医師になりたい。たくさん勉強しなければ」と笑顔を見せる。

 フラッグはJR蕨駅東口前から伸びる「塚越大通り」「東口一番街」に掲げられ、商店会の今後のイベントの予定なども記されている。

 今回、フラッグをデザインした小学生は新年度から中学1年生となった。塚越小出身の金室瑠さん(12)は「地元がにぎやかになるのはいいと思う。お客さんがいっぱい蕨に来てほしい」と話している。

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