<新型コロナ>子どもの感染増加…県内76保育施設で全面閉所 「一部休所」で対応も感染拡大止まらず
2022/08/09/00:00
新型コロナウイルスの流行「第7波」では、子どもが感染の中心となっている。全国の10代以下の新規陽性者は1週間で30万人に上り、第6波のピーク時の2倍以上に。全面休園となった全国の保育所や認定こども園は100カ所を超え、夏休み前には小学校の休校も増えた。県内では認可外の保育施設なども含め8日時点で76施設が全面閉所。6月の16施設に比べ4・75倍に急増している。5~11歳のワクチン接種率は低迷したままで拡大防止策に決め手はない。コロナ禍が長引く中、現場では手詰まり感が漂う。
■県内の全面閉所、6月の4・75倍
県少子政策課によると、7月の県内の保育所、認定こども園、地域型保育事業、認可外保育施設の全面閉所は、8日集計時点で76施設だった。感染者の急増に伴い6月の16施設より4・75倍と大幅に増加した。「第5波」の兆候がみられた昨年7月は66施設で、今年は感染者が確認されたクラスだけ閉鎖する一部休所で対応する施設が多いという。
県内の保育施設は2021年4月時点で3220施設。県では国の方針通り「社会機能の維持」として、保育施設で感染者が出ても原則閉所しないよう各市町村に通知している。
5歳以下の子どもはマスクの着用を求められておらず、ワクチン接種ができないことから換気などの感染対策の徹底が重視される。県は市町村を通じて保育所に「37・5度以上の発熱の症状がない」「本人や同居家族が濃厚接触者となっていない」などのチェックリストを配布し、一つでも該当する場合は登所の自粛を求めるなど、施設にコロナを「持ち込ませない」対策を進めている。