107歳「これからも社会のため尽くす」スーツ姿でさいたま市長出迎え 100歳過ぎまで「仕事」も継続
2022/09/18/00:00
19日の敬老の日を前に、さいたま市の清水勇人市長が16日、同市大宮区の市内男性最高年齢者である新井保さん(107)が入所する同市北区の施設を表敬訪問し、長寿を祝った。清水市長は「これからもご健康でご長寿を続けてください」とお祝いの言葉を述べ、新井さんに賞状と花束、記念品を贈呈した。
新井さんの長男・保幸さん(73)によると、新井さんは1915(大正4)年、栃木県生まれ。30代の頃から整体師として働き、「カイロプラクティック」と呼ばれる腰痛などの不調を改善する施術を行っていた。「天職だったと思う。治療を必要としている患者さんから『やめないでほしい』という声もあり、困っている人のために続けていた」と、100歳を超えても自宅の治療所で施術を行っていたという。
自身の健康にも気を配り、特に食事にはこだわりを持つ。専用の釜で炊いた玄米を中心に、魚や野菜など旬の食材をバランス良く食べ、「腹八分目」を心がけていたという。
楽天的であまりくよくよ引きずらない性格だという。「父が82歳の時に母に先立たれたが、その後も前向きに過ごしていた」と保幸さんは振り返る。自宅の庭で盆栽や植木を育てるなど趣味を楽しみ、休みの日は、一日中土いじりをすることもあった。人と話すことが好きで、患者さんや仕事でつながりがあった人とも交流を楽しんでいたという。
前日に散髪をして、しゃきっとしたスーツ姿で清水市長を迎えた新井さん。「いろいろお世話になるが、これからも一生懸命社会のために尽くそうと思う」と話していた。
市高齢福祉課によると、市内の女性最高年齢者は、桜区の久保ハルノさん。1910(明治43)年生まれで、111歳を迎えている。